第7章

 現実に引き戻されたのは、痛みだった。

 心の痛みではない——肉体的な痛みだ。下腹部に走る鈍痛、そして胸の張り。重い瞼を開け、自分がもう分娩室にいないことを理解するのに数秒かかった。

 個室病棟。白い天井。カーテンの隙間から、早朝の光が差し込んでいる。

 いつの間に移動したのだろう。記憶がすっぽりと抜け落ちている。

 直後、強烈なパニックが襲ってきた。

 ルカはどこ?

 上体を起こそうとしたが、身体の中身をくり抜かれたように力が入らない。

「動かないで」

 その声に、私は硬直した。

 首を巡らせる。窓際のロッキングチェアに、ロレンツォが座っていた。腕の中には、青いブランケッ...

ログインして続きを読む