第6章

ヴィンセント視点

 ついに、彼女を見つけた。

 半年間にわたる捜索。あらゆるコネを使い、貸しという貸しをすべて回収した。だが、収穫はゼロ。彼女はまるで煙のように消え失せていたのだ。

 そんな時、ようやくマルコから連絡が入った。

「ボス。シチリアです。タオルミーナという小さな町に、彼女の名義で登録された花屋があります」

 電話を切る俺の手は震えていた。

「今すぐイタリア行きの便を手配しろ」

 フライトは永遠に続くかのように感じられた。あの狭い座席に十四時間も閉じ込められ、眠ることもできず、彼女に会ったら何を言うべきか、そればかりを考えていた。

 頭の中で何度もリハーサルを繰り返...

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