第150章

レオナルド

車はロサンゼルスの渋滞の中を、水を切り裂いて進む鮫のような正確さで滑っていった。オースティンは見事な運転さばきで混雑する地点を避け、こちらがひと言指示を出すまでもなかった。

私は携帯電話でメールを流し見しながら、頭の中で分類していた。急を要する業務案件、投資の見込み、そしてコンラッドの居場所についてジェームズから届いた警備報告。どれも取締役会が終わるまでは待たせて問題ないものばかりだった。

「旦那様」オースティンがバックミラー越しに私を見ながら言った。「サルヴァトーレ・タワーには、およそ十分で到着いたします」

「よし。警備から何か更新は?」

「異常ありません、旦那様。取締...

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