チャプター 169

ハンナ

「寝ないのか?」彼はようやくそう尋ね、腕時計に目を落とした。「もう遅い」

私は空になったグラスを、彼の隣にそっと置いた。「うん、寝たほうがいいね。今日は長かった」

「寝室へ行こう」彼は言い、私の腰のくびれに手を回して室内へ導いた。問いかけではなかった。

ペントハウスは静まり返っていた。ふかふかの絨毯が足音を吸い込み、私たちは主寝室へ向かった。

レオナルドがランプを点けると、部屋は柔らかな金色の光に包まれた。巨大なベッドが空間を支配し、真っ白なシーツは、今夜の張り詰めた時間のあとでは反則みたいに誘惑的に見える。

私は出入り口に立ったまま、レオナルドが手慣れた動きで部屋を回り、カフス...

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