チャプター 56

ハンナ

私たちはパーティー会場を縫うように進み、レオナルドはときおり足を止めて、あちこちの客と言葉を交わした。耳に入ってくる会話の切れ端は、そのほとんどが私にはよくわからない仕事の話ばかりだった。

「荷はいつ届く?」針金縁の眼鏡をかけた痩せた男が、レオナルドに尋ねた。

「来週だ。いつものルートで」レオナルドはよどみなく答えた。

「品質は保証されるんだろうな?」

「もちろんだ」

そのやり取りは、一晩じゅう少しずつ形を変えながら何度も繰り返された。荷、配送、品質。しばらくすると、その言葉はどこか不吉な響きを帯びはじめていた。

給仕がシャンパンを勧めてきて、私はありがたくグラスを受け取...

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