第九十二章

ハンナ

係の男が車を回してきて、レオナルドは気前よくチップを渡すと、私のドアを開けてくれた。

私は助手席に身を沈める。レオナルドはドアを閉め、運転席側へ回り込んだ。その動きは自信に満ちていて、どこか悠然としている。隣に滑り込んできても、彼はエンジンをかけなかった。代わりにこちらへ向き直り、意志の濃い闇を宿した目で私を見つめる。

「脚を開け」

低く荒い声で命じられて、私は窓に視線を走らせた。すぐ外には係の人影がまだ見える。「ここで? 今?」

彼の顎がきつく固まる。「俺が何か言ったら、即座に従う。質問は要らない」

頬に熱が押し寄せ、私はゆっくりと膝を左右に開いた。ワンピースの裾が太腿を這...

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