第7章
砂漠の熱は、過酷を極めていた。
陽が落ちても、あのクソみたいな木造の小屋はオーブンのように熱かった。
私と父は、背中合わせに同じ木の柱に縛り付けられ、手首にはロープが食い込んでいた。父はこの一昼夜、声が枯れるまで叫び続けていた。
「藤原和也は俺の婿だ!」鍵のかかったドアに向かって、父がもう百度目になる叫び声を張り上げた。「あいつは金を払う! だからここから出してくれ!」
私は冷たく笑った。「くだらない妄想に浸るのはやめてくれない? あんたが和也の実の父親だったとしても、あいつの部下に縛られて側溝にでも捨てられるのがオチよ」
父は縄に縛られたまま必死にもがいた。「それ...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章

4. 第4章

5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章

12. 第12章

13. 第13章


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