第9章

その夜、警備員が出てきて再び俺を追い払うまでの数時間、俺は病院の外でずっと跪いていたような気がする。

主のいないマンションに戻り、美咲がいつも座っていたソファに崩れ落ちるように身を沈めた。私立探偵が置いていったファイルは、まだテーブルの上にあった。玲奈が犯した罪の証拠だ。

その証拠を見つめていると、不意にある思いに至った。美咲の許しはもう取り戻せないかもしれない。だが少なくとも、彼女を傷つけた人間に報いを受けさせることはできる。良き夫、良き父親にはなれなかったとしても、せめて二人のために正義を貫くことならできるはずだ。

それからの数日間、俺は憑かれたように証拠を整理し、法曹界の...

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