ライブ配信で発覚した婚約者の浮気

ライブ配信で発覚した婚約者の浮気

大宮西幸 · 完結 · 34.5k 文字

997
トレンド
1.1k
閲覧数
0
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

匿名のリンクをクリックした瞬間、私の世界は崩れ落ちた。そこには完璧だと思っていた婚約者が、ライブ配信で私の親友と絡み合っていた。

彼は私の命を救うために骨髄を提供してくれた英雄だった。それなのに今、最も卑劣な裏切りで私たちの未来の結婚生活を汚していた。これは二人の歪んだゲームだと思っていたが、深く調べるうちに真実が明らかになった。三年前の「運命の」出会いは、すべて計算された嘘だったのだ。

私の救世主、私の運命の人、私の子供の父親……すべてが偽りだった。今、私は夜陰に紛れて姿を消した。彼らが知らない秘密——彼の子供を抱えて。あの小さなショーは始まりに過ぎない。私の復讐?これからが本番だ。

チャプター 1

美咲視点

 ノートパソコンの画面に映し出された、過密な座席表を凝視する。奏介の両親の名前の上で、私の指先は迷い続けていた。高砂の左側に配置すべきか、それとも右側か?

 この問いが、もう三十分も私の頭を悩ませている。天井から床まで続く大きな窓からは、街の深夜の灯りが溢れ出し、キーボードを冷ややかな光で照らしていた。

 十日。あとたった十日で、私は松本奏介の妻になる。

 三年前、骨髄の適合者が見つかったと医師に告げられた時、夢でも見ているのかと思った。二年におよぶ白血病との闘いで、私は希望を捨てかけていたからだ。その匿名のドナーは、私に二度目の命を与えてくれただけではない。一年後の対面を経て、私のかけがえのない人となってくれたのだ。

 ピンッ――

 不意の通知音が、私を我に返らせた。

 メール? こんな時間に?

 眉をひそめつつ、受信トレイを開く。差出人も件名もないメールが、一番上に鎮座していた。

「迷惑メール?」

 そう呟き、削除しようとしたが、何かが私に、それをクリックさせてしまった。

 本文には、たった一行。

「www.room4729.com/live」

「なんなの、一体」

 閉じようとしたその時、不可解な衝動に駆られ、私はリンクをクリックしてしまった。

 ページが読み込まれる。

 黒い背景、飾り気のないレイアウト。そして中央のライブ配信ウィンドウには――

 瞬間、顔から火が出るほど熱くなった。

 薄暗い部屋の中、ベネチアンマスクをつけた男女が、まるで獣のように貪り合っていたのだ。

 信じられない! 男は獣のように女を押し倒し、その手で女の尻を強く鷲掴みにすると、腰を激しく打ち付けている。一突きごとに根元まで深く貫き、女の身体を激しく震わせていた。

 女の両脚は男の腰にしっかりと絡みつき、リズムに合わせて豊かな胸が揺れる。スピーカーからは、深く淫らな喘ぎ声が熱波のように流れ出し、私の鼓膜を、そして……下腹部を直撃した。

 その動きは激しく、切迫していて、濡れた肌が触れ合う音がはっきりと聞こえてくる。いつも優しすぎるほどの奏介とは、まるで別人のようだった。彼はいつも長い時間をかけてキスをし、「いいかい?」と優しく尋ねてくれるのに……。

 閉じるべきだった。だが、指先がトラックパッドの上で凍りついたように動かない。目を逸らすことができなかった。

 画面の中の男が突如、女の喉を掴んだ。優しく、しかし支配的に。腰の動きが加速し、肌と肌がぶつかる音がドラムのビートのように響き渡る。

 女の喘ぎは絶叫へと変わり、激しい息遣いが混じる。まるで、もっと激しくしてくれと懇願しているかのように。

 刺激が強すぎる!

 下腹部を熱い波が駆け抜けた。無意識のうちに太腿を擦り合わせる。下着は瞬く間に濡れそぼった――単なる羞恥心からではない。恐怖と好奇心が入り混じった感覚。初めてこっそりとポルノを見た時のように、怖いのに、もっと知りたいと思ってしまうあの感覚だ。

 もう、私は何をしているの? こんな映像に、身体が反応しているなんて。

 その時、画面が暗転した。配信終了。

 下部に赤い文字が浮かび上がる。「次回の配信、明日午後9時」

 私は現実に引き戻され、慌ててノートパソコンを閉じた。心臓が早鐘を打ち、胸から飛び出しそうだ。

「……悪趣味なサイト」

 私は荒い息をつきながら吐き捨てた。なんとか自分を落ち着かせようと努める。

 だが、あの数字――4729――と、奇妙な渇望感は、どちらも脳裏に焼き付いて離れなかった。

 私はかぶりを振り、無理やり意識を切り替えた。奏介の従姉妹を、元カレと同じテーブルにしていいの? だめ、配置を変えなきゃ……。

 翌晩、午後八時五十五分。

 私は寝室に一人座り、スマートフォンの画面を見つめていた。奏介からのメッセージが表示されている。

「美咲、合併の件であと二時間はかかりそうだ。先に寝ていてくれ」

 溜息をつき、化粧を落とすためにドレッサーへと向かう。鏡の中の女は健康そのもので、死にかけた痕跡など微塵もない。

 午後九時、ちょうど。

 昨夜のあの奇妙な熱が、蘇ってきた。ただの好奇心だ、と自分に言い聞かせる。ただ知りたいだけ……。

 指が勝手に動き、ノートパソコンを開いてあのURLを打ち込んでいた。

「ちょっと見るだけ」

 私は自分に言い訳をする。

「あんなに……乱れたことをする人たちが、どんな顔をしているのか見るだけよ」

 ページが読み込まれ、ライブ配信のウィンドウが明るくなった。

 同じ薄暗い部屋、同じキングサイズのベッド。男は仮面の女を背後から犯している。その動きは相変わらず激しい。

 私は下唇を噛み締め、再び身体の奥で熱が疼くのを感じた。――その時までは。

 男が寝返りを打った瞬間、私は完全に凍りついた。

 彼の腰――三角形に並んだ、三つの丸い傷跡。

 嘘。

 手の震えが止まらない。あれは……骨髄採取の痕だ。奏介がドナーになった時、医師が言っていた。そのような傷が残るのだと。

「偶然よ。偶然に決まってる」

 震える自分の声が聞こえた。

 画面の中では、男が仮面の女を押さえつけ、情事はさらに激しさを増していた。あの体型、肩幅、そしてふとした仕草までもが……。

 違う、違う、違う。骨髄移植をした人なんて大勢いる。彼のはずがない。

 二十分が経過した。私は画面に釘付けになり、あれが奏介ではないという証拠を必死で探し続けた。

 やがて男が横を向いた時、薄暗い光の中に、コーヒー色の痣がかすかに浮かび上がった。

 スマートフォンが手から滑り落ち、鈍い音を立てて床にぶつかる。

 あの痣に、私は数え切れないほどキスをしてきた。楓の葉のような形をしている。奏介はそれを、神様がつけてくれた印だと言っていた。

 私はバスルームへ駆け込み、便器の前に膝をついてえずいた。胃がひっくり返るような感覚に襲われ、涙が止まらないほど溢れ出してくる。

「彼じゃない、彼じゃない……」

 何度も繰り返したが、その声はあまりに掠れていて、自分のものとは思えなかった。

 それからの数時間は、悪夢のような曖昧な記憶しかない。奏介に七回電話をかけたが、すべてコール三回で切断された。メッセージには既読がついたが、返信はない。

 リビングとバスルームを往復し、胃液しか出なくなるまで吐き続けた。

 午前二時。私はリビングのソファで毛布にくるまり、体を丸めていた。目は胡桃のように腫れ上がっている。

 カチャリ、と鍵が回る音がした。

 奏介が入ってくる。紺色のスーツはパリッとしたままで、ネクタイも乱れていない。

「美咲? まだ起きていたのか?」

 彼は駆け寄ってきた。その端正な顔には、心配の色が浮かんでいる。

「私……」

 言葉が喉に張り付き、出てこない。

 彼は隣に座り、私の額にキスをした。鼻孔を突いたのは、知らない香水の匂いだった――バニラとムスクが混じったような、胃が痙攣するほど甘ったるい女の香り。絶対に彼が使うコロンではない。

「遅くなってごめん。永井さんとの合併話が思いのほか難航してね」

 彼の手が私の長い髪を撫でる。

「大丈夫? 顔色がひどいよ」

「たぶん……マリッジブルーかも」

 自分の口から、そんな言葉が出た。

 奏介は私を抱き寄せ、頭の上に顎を乗せた。

「馬鹿だなあ、何を不安になることがあるんだ? あと十日で君は俺の妻になる。俺たちは永遠に幸せになるんだ。約束するよ」

 彼の体温も、心臓の鼓動も、すべてが慣れ親しんだものだった。

 私は目を閉じ、暗闇の中で必死に呪文のように唱えた。

 骨髄移植の手術を受けた人は大勢いる……痣だって似ているだけかもしれない……あのサイトは悪質なサイトだ……奏介は私を愛している、私の命だって救ってくれた……。

「疲れているなら休みなさい」奏介は私のつむじにキスをした。「明日はドレスの試着があるだろう」

「うん」

 私はなんとか声を絞り出した。

 その日の深夜、私は奏介の横に横たわり、彼の規則正しい寝息に耳を澄ませていた。その穏やかな呼吸の一つ一つが、まるでナイフのように私の心を切り刻んでいく。

 あの三つの傷跡と、楓の形の痣が、悪意ある呪いのように交互に脳裏に浮かび、私の理性を引き裂いていく。

 見間違いだ。

 見間違いに決まっている。

 でも、左肩にまったく同じ楓の形の痣がある人間が、この世に何人いるというの?

 黙って。偶然よ。偶然に決まってるわ。

 カーテンの隙間から夜明けの光が差し込んでもなお、私は乾いた目を見開いたまま、自分自身を説得し続けていた。

最新チャプター

おすすめ 😍

跡継ぎ問題に悩む御曹司様、私がお世継ぎを産んで差し上げます~十代続いた一人っ子家系に、まさかの四つ子が大誕生!~

跡継ぎ問題に悩む御曹司様、私がお世継ぎを産んで差し上げます~十代続いた一人っ子家系に、まさかの四つ子が大誕生!~

386.8k 閲覧数 · 連載中 · 蜜柑
六年前、藤堂光瑠は身覚えのない一夜を過ごした。夫の薄井宴は「貞操観念が足りない」と激怒し、離婚届を突きつけて家から追い出した。
それから六年後——光瑠が子どもたちを連れて帰ってきた。その中に、幼い頃の自分にそっくりの少年の顔を見た瞬間、宴はすべてを悟る。あの夜の“よこしまな男”は、まさに自分自身だったのだ!
後悔と狂喜に押し流され、クールだった社長の仮面は剥がれ落ちた。今や彼は妻の元へ戻るため、ストーカーのようにまとわりつき、「今夜こそは……」とベッドの隙間をうかがう毎日。
しかし、彼女が他人と再婚すると知った時、宴の我慢は限界を超えた。式場に殴り込み、ガシャーン!と宴の席をめちゃくちゃに破壊し、宴の手を握りしめて歯ぎしりしながら咆哮する。「おい、俺という夫が、まだ生きているっていうのに……!」
周りの人々は仰天、「ええっ?!あの薄井さんが!?」
妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

472.8k 閲覧数 · 連載中 · 蛙坂下道
鈴木七海は、中村健に好きな人がいることをずっと知っていた。それでも、彼との結婚を選んだ。
しかし、結婚して5年後、彼は離婚を切り出した。その時初めて、彼の想い人が私の父の隠し子(私の異母兄弟)だと知った。
離婚を決意した七海だったが、その時にまさかの妊娠が判明した。
「田舎者」と笑われた私、実は裏社会の女帝でした ~冷徹社長に正体がバレて溺愛される~

「田舎者」と笑われた私、実は裏社会の女帝でした ~冷徹社長に正体がバレて溺愛される~

102.4k 閲覧数 · 連載中 · 68拓海
ある名家から「不吉な忌み子」として捨てられ、世間からは「ただの田舎娘」と嘲笑される少女。
しかし、その正体は……
ファッション界を牽引するカリスマであり、香水界の伝説的な始祖。
さらには裏社会と政財界の命脈を握り、大物たちが跪く「影の支配者」だった!

長きにわたる雌伏の時を経て、彼女はついに帰還する。
奪われたすべてを取り戻し、自分を蔑んだ一族や世間を足元にひれ伏させるために。

一方、彼女の前に立ちはだかるのは、商業界の帝王と呼ばれる冷徹な男。
彼は知らなかった。裏でも表でも自分を脅かす最強の宿敵が、目の前で愛らしく微笑むこの少女だということを。

互いに正体を隠したまま、幾度もの交戦を重ねる二人。
そのスリリングな攻防の中で、二人は互いの秘密と脆さを共有し、やがて敵対関係は唯一無二の愛へと変わっていく。

そして危機が訪れた時、二人はついに仮面を脱ぎ捨て、並び立って頂点へと君臨する。

「君の『仮面』はすべて剥がした。次は、その心を裸にする番だ」
社長、突然の三つ子ができました!

社長、突然の三つ子ができました!

263.9k 閲覧数 · 連載中 · キノコ屋
五年前、私は継姉に薬を盛られた。学費に迫られ、私は全てを飲み込んだ。彼の熱い息が耳元に触れ、荒い指先が腿を撫でるたび、震えるような快感が走った。

あの忌まわしい夜から逃げるように去った私だったが、ほどなくして三つ子を妊娠していることに気付く。

五年後、医療界の新星として戻ってきた私は、継母、継姉、実の父へ全ての仕返しを誓う。

その時、彼が現れた。三人の小さな自分そっくりの顔をじっと見つめながら、優しく「パパ」と呼ぶよう子供たちを誘う彼。

ふとシャツのボタンを外し、悪戯っぽく笑って言った――

「どうだい、あの夜の熱をもう一度味わってみないか?」
伝説の天才、偽りの姿だ

伝説の天才、偽りの姿だ

6.4k 閲覧数 · 連載中 · ショコラ風味
トップ組織のS級エージェントであり、冷徹無情、そして圧倒的な知性を誇った主人公。しかし、仲間に裏切られ、無残にも殺害されてしまう。

だが、目を覚ますと、知能が低いと見下されている「不細工な女子大生」へと生まれ変わっていた。

容姿を嘲笑われれば、自ら開発したスキンケアクリームで誰もが息をのむ美貌へと変貌を遂げる。

知性を馬鹿にされれば、世界最高峰の大学の総長が自らスカウトに訪れ、医学界の権威は秘密の処方を求めて跪き、国際的なトップスターは楽曲の編曲を求めて彼女を追いかける。

二度目の人生こそは平凡な生活を味わおうとしたものの、隠された正体が次々と暴かれ、気づけばまたしても世界の頂点へと上り詰めてしまう。

背後には無数の配下を従え、その傍らには彼女を守る冷徹な実力者が寄り添うが、この冷徹な男は何かと嫉妬深く、彼女を翻弄してくるのだった。
舐めるつもり?なら、思い知らせてあげる

舐めるつもり?なら、思い知らせてあげる

24.8k 閲覧数 · 連載中 · 桜井 ゆい​
18年間、自分が実の娘でないとは知らずに生きてきた。ある日、荷物をすべて玄関の外に放り出され、街角に立ち尽くす私の前に現れたのは、噂では極貧だという「生家」から迎えに来た、見たこともない「兄」。

ところが、その兄が乗ってきたのはトラクターだった。

ガタガタと揺れるトラクターがたどり着いた先は、まるで古城のような大邸宅。そこで私は思い知る。本当の家族のもとに引き取られた私は、貧しくなるどころか、前よりずっと裕福になっていたのだ。

……だが、ちょっと待ってほしい。なぜ私には突然、婚約者というものが存在するのか。しかもその相手は、私の大学の教授だという。誰か、説明してくれないだろうか。
私が彼を滅ぼした――だから、今度はこの命を捧げて守り抜く

私が彼を滅ぼした――だから、今度はこの命を捧げて守り抜く

3.9k 閲覧数 · 連載中 · 南宮
愛する人を殺めた罪の重さ、その疼きを私は決して忘れない。
二度目の生を得た私は、かつて私が踏みにじった孤独な王のもとへ再び舞い戻った。
「未来」という名の禁断の知恵を、唯一の嫁入り道具として。
彼に差し出される毒も、背後に潜む暗殺の罠も、すべて私の視界の中にある。
これは彼を導くための道標であり、魂の誓い。
彼を闇へ堕としたかつての私は、もういない。
今、私は彼を守り抜くために全てを焼き払う、最も鋭き刃となる。
天才調香師の復讐

天才調香師の復讐

54.6k 閲覧数 · 連載中 · 文机硯
私は間違った相手に感情を注いでしまい、クズ野郎とあの裏切り者の女に利用され、彼らは私の仕事の成果まで奪おうと企んでいました。

私は冷笑を浮かべ、そのクズへの復讐を誓いました。

私はある競合会社と契約を結びました。驚いたことに、その会社のCEOは異常な条件を出してきました——私と結婚しなければならないというのです!

それ以来、私はクズを打ち負かし、彼は私を愛おしく大切にしてくれました...実は彼は長年、密かに私のことを想い続けていたのでした。
離婚後、ママと子供が世界中で大活躍

離婚後、ママと子供が世界中で大活躍

180.2k 閲覧数 · 連載中 · yoake
18歳の彼女は、下半身不随の御曹司と結婚する。
本来の花嫁である義理の妹の身代わりとして。

2年間、彼の人生で最も暗い時期に寄り添い続けた。
しかし――

妹の帰還により、彼らの結婚生活は揺らぎ始める。
共に過ごした日々は、妹の存在の前では何の意味も持たないのか。
二度目はない 動じず咲く

二度目はない 動じず咲く

104.9k 閲覧数 · 完結 · Gloria Fox
結婚式の一ヶ月前、私は一年かけて自らの手で縫い上げたウェディングドレスを燃やした。

婚約者は身ごもった愛人を腕に抱き寄せたままそこに立ち、私を鼻で笑っていた。「俺がいなきゃ、お前なんて何の価値もない」

私はきびすを返し、この街で最も裕福な男の扉を叩いた。「ロック氏、政略結婚にご興味はおありですか? 千億ドル相当の株式――それに加え、未来のビジネス帝国も無料でお付けいたしますわ」
婚約破棄後、私はヤクザの組長と結婚した

婚約破棄後、私はヤクザの組長と結婚した

62.7k 閲覧数 · 連載中 · やもり
裏切りと陰謀が渦巻く世界で、妃那(えな)は突然の誘拐事件に巻き込まれる。
救いの手を差し伸べたのは謎めいた男・葉夜(かなや)だったが、彼の真意は読めない。
一方、妃那の宿敵であり自信家の祈葉(いのか)は、自らの美貌と魅力を武器に黒社会の頂点を目指すが、
思いもよらぬ残酷な試練に追い込まれていく。
誤解と嫉妬、愛と憎しみが絡み合い、
それぞれの思惑がやがて一つの危険な運命へと収束していく――。
今さら返してと言われても、私はもう最強一家の娘です

今さら返してと言われても、私はもう最強一家の娘です

4k 閲覧数 · 連載中 · ^野田恵^
シェリーは一度、高貴なるライアン公爵家に裏切られ、惨めに命を落とした。

――だが目覚めると、5歳児の姿に返っていた。
今世こそ冷酷な貴族の手から逃れ、平穏に生きるのだ。そう誓った彼女は、孤児院の斡旋リストから、最も害のなさそうな「退屈で平凡な男」を新しい父親に指名した。

それが、人生最大の計算違いになるとも知らずに。

新しく父親になったサイラスは、裏社会の生ける伝説と呼ばれる【最強の殺し屋】。
母親は、引退した【超一流の暗殺者】。
兄たちは、国を揺るがす【狂気の天才科学者】と、歩く人間兵器な【最凶の武闘派】。
――ようこそ、世界で最も物騒な「普通の家族」へ。

かつての実家が消えたシェリーを必死に捜索する裏で、彼女は文字を習うより先に、銃の分解方法を叩き込まれていた。
彼女のために世界を火の海にできるほどの怪物の家族に囲まれ、かつての脆く儚い令嬢はもうどこにもいない。

彼女は家族に全肯定され、狂愛される「怪物ちゃん」。
かつて自分を捨てた傲慢な貴族どもを、今度はその牙で、完膚なきまでに噛み砕く番だ。