第150章

ノア

「どうして今夜、一緒にいちゃいけないの?」レキシーは唇を尖らせた。下唇を震わせるその子供っぽい仕草は、いつも俺を悪者になったような気分にさせる。

「レックス」俺はそう言った。もう昔のような愛称で彼女を呼ぶ気にはなれず、そのニックネームを使った。「言っただろ――チームはホテルに泊まらなきゃいけないんだ」

「それは試合前の話だと思ってたわ」彼女は俺を説得しようとする。「チームの何人かは、勝利を祝ってダウンタウンに繰り出すって聞いたけど」

俺は手で顔をこすった。「じゃあ、そいつらと行ってこいよ。俺はもうクタクタだ。さっき、とんでもないタックルを食らったんだ」

彼女が家族から離れて二人...

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