第35話

「ちょっと待って。話を戻して。レイチェルは私を殺そうとしたのよ。その元カノのこと、心配する必要ある?」私が訊くと、彼は笑い出した。

「まさか。彼女はアルファを怒らせて、オメガに格下げされたんだ」と彼は言う。

「わあ。アルファは怒らせないことね」私はニヤリと笑う。すると彼は身を乗り出して私にキスをし、離れ際に下唇を軽く噛んだ。

「お前なら、いくら怒らせてもいいぞ」彼は甘い口調で言った。

「男ってやつは。いつだって女のパンツの中に入り込もうとするんだから」私は呆れたように言う。

「そんなことするわけないだろう」私がそんなことを言ったことに、彼はわざとらしくショックを受けたふりをして言った...

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