第75話

イーサン視点

戦いは血で血を洗う泥沼の様相を呈していた。あの吸血ヒルども、俺たちを待ち伏せしていやがったのだ。奴らは周到に準備を整えていた。トリカブトの吹き矢を受け、すでに数匹の狼が倒れている。吸血鬼たちがその体に触れる前に、俺たちが守らなければならない。奴らに血を吸わせるわけにはいかないし、ましてや噛まれて混血種(ハイブリッド)に変えられるなど論外だ。誰もそんな運命は望んでいない。

一匹が側面から襲いかかってきたが、俺は身を翻してその吸血鬼を顎で捕らえ、激しく振り回して八つ裂きにした。背景でキャラバンの一つが爆発し、ふと見るとベラが包囲されているのが目に入った。

俺はベラのもとへ駆け寄...

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