第80話

タイラー視点

「俺たちが残って手を貸す。これは俺たちが招いた事態のような気がしてならないんだ。次の襲撃まで滞在しよう。襲撃の頻度が増していると言っていたな」と俺は言った。

「ああ。最初は三日おき、次は二日おきだったから、次の襲撃は今夜のはずだ。だが、国境のどちら側から来るかはわからん。奴らは毎回場所を変えてくるからな」ライアンが答える。

「わかった、何とかしよう。俺たちも手伝う。部下には、敵を一人、生け捕りにするよう伝えてくれ。尋問が必要だ」

「了解だ」とライアンは言った。

彼のオフィスを出て部屋に案内されると、俺はベッドに腰を下ろし、携帯を取り出してテッサに電話をかけた。

「もし...

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