第84話

第一章 - テッサ視点

翌朝、誰かがまたドアを開ける気配で目が覚めた。ソーヤーだった。彼は私の朝食を運んできたのだ。ベッドの脇にトレイを置くと、彼は私の肩と腕にある銃創の状態を確認した。包帯を交換する必要があるようだ。

「よく眠れたか?」ソーヤーが尋ねた。

「最っ高の気分よ。あんたは?」私はどうでもよさそうに聞き返した。

「わかったよ。愚問だったな」と彼は言う。

「一体なんなの、これ?」彼が持ってきたマグカップを覗き込みながら私は尋ねた。

「血だ。キャサリンが、赤ん坊に味を覚えさせたがってる」彼はそう説明した。

「そんなクソみたいなもの、飲むわけないでしょ。人生で血なんて飲んだこ...

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