第111章

「でも、あなたに触れたくないんだ」

「……」

瑚夏は容赦なくツッコむ。

「自分が勝手にめんどくさいだけでしょ。医者も看護師も、今まで何人の身体を見てきたと思ってんの。あんたのことなんか、別に見たくもないって」

「……俺は彼女持ちの男だ。身を慎まないと」

瑚夏はこらえきれずに笑った。

この男、ほんとに……。

今回の事故、頭でも打っておかしくなったんじゃないの。

そのとき、三上さんがノックもそこそこに入ってくる。

「結城社長。ご依頼の書類です」

結城朔夜は三上さんから書類の入った封筒を受け取り、掛け布団をめくってベッドを降りた。

「瑚夏。行くぞ」

「どこに?」

結城朔夜...

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