第116章

6時半、瑚夏は御来クラブに着いた。

まさか、クラブの入り口で渡辺芽衣に鉢合わせするとは。

「あなた、ここで何してるの?」

瑚夏は秀麗な眉をわずかに寄せた。

どうして、どこへ行ってもこの女に会うのだろう。

「何か用?」

声音はひどく淡々としていた。

渡辺芽衣はクラブの建物をちらりと見やり、疑うような目を向ける。

「あなたも、ここに遊びに来たわけ?」

瑚夏は一言だって余計に話したくなかった。冷ややかに一瞥すると、そのまま背を向けて歩き出す。

渡辺芽衣はすぐに追いかけてきた。

「何でそんなに急ぐの? まさか、人に言えないようなことでもしてるとか?」

「あなたを見ると蕁麻疹が...

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