第128章

瑚夏は、こらえて嘲笑を顔に出さなかった。

ママが会いに来る?

――都合よく夢を見る。

たぶん今までだって、この手で新しく来た社長に圧をかけてきたんだろう。

「工藤さんが嗅ぎ回れる程度のことなら、結城社長が本気で知ろうと思えば、工藤さんよりずっと簡単に分かるんじゃないですか?」

瑚夏は背もたれに身を預け、のんびりと言った。

「正直に言ってくれればいいです」

工藤海が、きょとんとする。

――想像と違う。

渡辺瑚夏は、結城社長に自分の素性が知られるのを怖がらないのか?

その反応を見届けてから、瑚夏は言い方を変えた。

「もちろん、もし工藤さんのお言葉が少しでも効くなら……よけれ...

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