第135章

結城紗耶はそのまま言葉を継いだ。

「恋ってね、この世界でいちばん素敵なものよ。いい恋は、心の傷だって埋めてくれる」

紗耶は瑚夏に対する負い目で胸がいっぱいなのか、声が少しだけ詰まる。

「それに……いちばん長く寄り添ってくれるのは、恋人なの。パパとママは、あなたの人生を最後まで一緒に歩けるわけじゃない」

「だからママは、あなたと朔夜が早く一緒になってほしい。信じて。朔夜は冷たく見えるだけで、本当はすごく人を愛せる子なのよ」

重たい空気を変えたくて、瑚夏はわざと話題をずらした。

「……ママ、それって実感こもってるね? パパって、そんなに愛してくれる人?」

帰ってきてからの数日で、瑚...

ログインして続きを読む