第150章

プロデューサーのもとへ向かう途中、小林美子から電話がかかってきた。

渡辺芽衣は出るなり、やけに弾んだ声で言う。

「ママ」

受話器の向こうの小林美子は、異常なほど興奮していた。

『芽衣、ママね、トレンド見たの! あの田舎娘があんたをいじめてる動画、誰かが撮って上げてくれてたのよ。もう、こっちの味方してくれてるみたいじゃない!』

渡辺芽衣はくすっと笑う。

写真と動画を送ってきた番号は別々だったが、瑚夏にそこまでの恨みを持つ人間など、椎名遥以外にいるはずがない。

写真が届いた時点で、もう察していた。

あの日、椎名遥が「気にしてない」みたいな顔をしていたのは、全部演技だ。

結局のと...

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