第34章

「なにするつもり?!」

結城紗耶は瑚夏を背にかばい、圧のある視線で男たちをねじ伏せた。

「石川社長から言われてる。直樹様は静養中だ。誰であろうと面会は禁止だ」

瑚夏の瞳に冷たい光が走る。

渡辺明山が前に寄越したのは、たった二人のボディガード。

なのに今回は六人。うち二人は、いかにも“プロ”の目をした荒事担当だ。

渡辺明山夫妻は、瑚夏を渡辺直樹に近づけさせないために、随分と金を積んだらしい。

――でも、今回は自分は出ない。

結城紗耶がいる。自分が手を汚す必要はない。

結城紗耶は最初こそ状況が掴めず、きょとんとしていた。

だがすぐに繋がった。

石川社長――瑚夏ちゃんの養父。...

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