第47章

翌日。

朝食を済ませた瑚夏は、いつものように渡辺直樹の見舞いに病院へ向かった。

家を出る間際、結城紗耶が言う。

「瑚夏、雲田さんも一緒にお願い」

雲田さんは結城紗耶の身の回りを任されている人で、普段なら実家に帰省する際は運転手が送迎していた。だが今日は結城紗耶自身が外出の用事で、運転手の手が空かない。

雲田さんの妹は今日が誕生日で、住まいは郊外。瑚夏は時間的に直接送っていけないため、病院に着いたら雲田さんに車を手配するつもりだった。

その道中、瑚夏のスマホが震える。渡辺直樹の秘書、近藤大輔からの着信だった。

『瑚夏さん……渡辺社長が、まずいです。いま救急処置に——』

「どうい...

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