第57章

「朔夜!」

 写真を見た結城文香の目が、ぱっと大きく見開かれた。

「ずいぶん隠してたじゃない?」

 顔いっぱいに好奇心を浮かべる。

 文香は西川彩花と一緒に、瑚夏と結城朔夜をくっつけようとしていた。けれど、椎名遥のことも本気で気に入っている。相手が遥なら、それはそれで歓迎だった。

「誰よ?」

 西川彩花がすぐに文香の手から写真をひったくる。

 目を通した途端、その表情も文香とそっくりになった。結城朔夜を見て、恨めしげに口を尖らせる。

「先に言いなさいよ」

 よかった、と彩花は胸の内でそっと息をついた。

 さっきはかなりぼかして話していた。もしあの場で名前まではっきり出して...

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