第98章

瑚夏は少し離れた場所へ行き、結城紗耶に電話をかけた。

「お母さん、今、工場にいるの。こっちの食堂に少し問題があって、いま人に通報させようとしてる……」

『瑚夏ちゃん、何があったの?』

最後まで言い切る前に、結城紗耶の切羽詰まった声が割り込んできた。

「詳しい話は帰ってからする。ただ、この件、相手が警察の人間とつながってる可能性もある気がして。署長に連絡して、信用できる人を回してもらってほしいの」

確かな証拠があるわけではない。

それでも、用心するに越したことはなかった。

『わかったわ……』

結城紗耶はなおもいくつか言い含めてきたが、ようやくそこで通話が切れた。

瑚夏がどうし...

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