第100章 水瀬社長、よく笑えますね?

その自信に満ちた一言が、上見裕香の顔から血の気を奪い去った。

神崎彩は続けて口を開く。声量は大きくないが、清朗で歯切れの良い声だった。

「今年の五月、上見裕香と中越浩はA国へ出張。十五日出発、二十一日に帰国。経費は十三億五千七百万円。

六月のD国出張は七日から十日まで、経費十九億四千七百万円。

二十三日、上見裕香は三十四億八千万円で、中腹の高級住宅街にある豪邸を購入。

七月六日、七億二千万円で限定モデルのスーパーカーを購入。

そして今月十二日、あなたたち二人はH国へ出張し、四億七千万円を使った。――私の言っていること、間違っていますか?」

明確な日付、小数点以下まで正確な数字。...

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