第167章 彼の首にキス

神崎彩は首を横に振った。

「そこまで大げさな話じゃないわ。火の中水の中ってわけでもないしね。ただ、栄沢大先生のその腕を借りて、PVを一本撮ってほしいだけ」

「なーんだ、そんなこと? お安い御用よ。いくらでも撮ってあげる」

神崎彩は自分の要望を詳しく伝えた。

栄沢幸子は二つ返事で快諾した。

食後も話は尽きず、神崎彩が彼女を見送りに出た時には、すでに夜の十時を回っていた。

エレベーターが上昇する。

神崎彩は少し眠気を覚えながら、彼女に念を押した。「今夜は時差ボケの調整もしなきゃでしょ。帰ったらすぐ寝てね。明日の午後連絡するから、一緒に現場に行きましょう」

「オッケー、オッケー!」...

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