第206章 私は人に見せられないボスなのか

近藤七海が同行する必要がなくなった以上、ボスに運転させるわけにはいかない。

神崎彩はそう判断し、自然な動作で運転席へと向かった。

だが、そこにはすでに先客がいた。

ドアを開けた瞬間、目に飛び込んできたのは童顔の青年だった。

大学を卒業したばかりのような若々しさで、肌は抜けるように白く、黒いキャップを目深に被っている。

彼はこちらに気づくと、眩しいほどの白い歯を見せて人懐っこく笑いかけた。

黒のデニムセットアップに身を包み、首元にはシルバーのネックレスと髑髏のペンダント。耳の軟骨にも精巧な髑髏のピアスが光っている。

ただ、首筋から覗くタトゥーが目に入った瞬間、彼女の脳裏にある疑念...

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