第209章 私は重要ではないようだ

神崎彩は胸の奥が甘く痺れるのを感じながら、震える声で答えた。「……分かりました」

『彼が男好きではない』という事実が確定して以来、彼女の中で何かが変わり始めていた。

頬が熱く、ピリピリと痺れるようで、どう反応していいのか分からなくなる。

宮本エレナが彼女の肘をつついた。「あら、水瀬社長になに言われたの? また照れちゃって」

栄沢幸子も茶化す。「まったく、恋の香りってやつは強烈ね。酸いも甘いも噛み分けた私でもむせ返りそう」

ホテルのエントランスには、すでに高杉進介が車を回して待機していた。

神崎彩は車を待ちながら、宮本エレナたちに手短に事情を説明した。

九条莉奈を追い詰める証拠が...

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