第227章 恋してるの

水瀬敬二は言葉を飲み込んだ。

息子が道を踏み外さないための唯一の希望が神崎彩にあるというのに、その状況を調べないわけにはいかないだろう。

実のところ、水瀬敬二は神崎彩について少なからぬ情報を掴んでいた。

水瀬遥人が初めて公私混同とも言える強硬手段に出て、西園寺家と九条家への融資をストップさせたのは、神崎彩の溜飲を下げるためだった。

つい先日、彼が負傷したのも、彼女を庇ったからだ。

だが、これらの事実を妻に話すわけにはいかない。

そんなことを言えば、息子を溺愛する母親のことだ、神崎彩を「息子をたぶらかす女」として敵視しかねない。

世間がどう噂しようと、水瀬敬二自身は神崎彩という人...

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