第230章 ボスのお見合いに付き添う

給仕係が先導して歩いていく。

神崎彩は、水瀬遥人の数歩後ろをついていった。

三番テーブルに近づいたところで、彩はあえて歩調を緩めた。彼らのテーブルには向かわず、少し離れた目立たない席を選んで腰を下ろす。

水瀬遥人はそのまま三番テーブルへと進み、空いている席に着いた。

その向かいには、雲瀬絢子が座っていた。

服装もメイクも極めて上品で控えめ、一目で大切に育てられた箱入り娘――いわゆる「お嬢様」だと分かる女性だ。

会長夫人の人選は、さすがと言うほかない。

雲瀬絢子もまた、まさか自分のお見合い相手がこれほど家柄も容姿も優れた男性だとは予想していなかったらしい。

水瀬遥人の姿を認めた...

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