第235章 水瀬遥人は君に責任を取らない

水瀬遥人と近藤七海だった。

水瀬遥人の涼やかで端整な瞳と視線がぶつかった瞬間、神崎彩の心臓は勝手に早鐘を打ち始めた。

脳裏には、制御不能な記憶が蘇る。昨日の朝、彼がキスしてきたこと……。

そして昨夜、彼に壁際へ追い詰められ、耳元で愛を囁かれたあの光景……。

カッと熱が頬に広がる。

この動揺を悟られまいと、彼女は慌ててスマートフォンをしまい込み、何事もなかったかのように平静を装って挨拶した。「水瀬社長、おはようございます。七海さんも、おはよう」

「ああ」

水瀬遥人は冷淡に短く応じただけで、それ以上言葉を交わす気はないようだった。

神崎彩も口を閉ざした。

ふん、話したくないなら...

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