第265章 内から外へと湧き上がる独占欲

第1章

運転席の近藤七海は、すかさずドアロックのボタンを押し、西園寺蓮を車外へ締め出した。

間髪入れずにアクセルを踏み込む。車は急発進した。

橘薫はシートベルトを締める暇もなく、体がつんのめり、前の座席の背もたれに顔を強打した。

「いった……」橘薫はため息交じりに抗議した。「近藤さん、仮にも水瀬グループ社長・水瀬社長の特別補佐でしょう? もうちょっと穏やかに運転できないんですか」

近藤七海はヘラっと笑った。「失礼失礼。西園寺社長が後ろから這い上がってきたら怖いんで、早めにずらかりました。ご安心を」

一同:「……」

西園寺蓮は幽霊か何かか? 走行中の車に這い上がってくるとで...

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