第304章 金毛、主を認める

西園寺蓮は、ぎゅっと拳を握りしめた。

二時間前、彼は母親が若いツバメと情事に耽る写真を受け取ったのだ。

水瀬遥人の手を借りて、ようやく九条莉奈という悪魔を刑務所へ送り込んだというのに。まさか、淵本直紀というさらに恐ろしい女を呼び寄せることになるとは思いもよらなかった。

自由を取り戻したい九条莉奈だが、九条家の人間にはそれができない。そこで彼女は、西園寺百合子が密かに男を囲っているという秘密を淵本直紀に売り渡したのだ。

淵本直紀はそれを盾に、西園寺蓮を脅迫してきた。

母親の秘密が父親の耳に入るのだけは避けなければならない。さもなければ、父親の愛人と隠し子が家に上がり込み、西園寺蓮の立...

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