第31章 彼女を監禁

一番上に置かれたのは、無残に引き裂かれた本だった。

もともと古びて脆くなっていたページは見る影もなく破られ、表紙に至っては七、八片に裂けていたものを、継ぎ接ぎして貼り合わせた状態だ。

水瀬遥人はそれを淡泊な眼差しで一瞥した。

「上出来だ」

次の瞬間、彼は視線を外し、優雅な手つきでステーキを口に運ぶ。

すでに死を覚悟していた神崎彩は絶句した。

「……」

それだけ?

我に返り、彼女は慌てて補足する。「破れた箇所で判読不能な文字がありましたが、文脈から推測して内容を復元し、読みやすいように手書きで筆写しておきました」

「気が利くな」

またしても称賛の言葉。

彩は恥じ入り、顔を...

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