第311章 私と試してみない?

これまでとは違っていた。

そのキスは荒々しく、どこか罰を与えるような気配を帯びていて、まるで彼女を噛み砕いて呑み込もうとしているかのようだった。

神崎彩はすっかり怯えてしまった。

この男、一体何様のつもりなのだろう。

自分の気が向いたからといって、勝手にキスしていいわけがない。

彼女は腹を立てて彼を突き飛ばそうとした。

水瀬遥人は唇こそ離したものの、その腕は彼女の腰にしっかりと回されたままだった。

視線が絡み合った瞬間、ほんの一秒だけ時が止まった。

そして、再び彼の唇が重なる。

今度は、深く、ねっとりとした口づけだった。

神崎彩の心は次第に蕩けていく。

彼の胸を押し返そ...

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