第338章 ちゃんと過去に別れを告げる

西園寺蓮は、水瀬遥人の皮肉を意に介さなかった。

ただ神崎彩だけを見つめ、懇願するような目を向ける。

「一緒に来て、探し物を手伝ってくれないか。誓うよ、これが最後だ」

神崎彩は沈黙した。

その『最後』という言葉を、一体何度聞かされたことか。とうの昔に信憑性など失われている。

だが、彼が何を探そうとしているのか、彩には分かっていた。

少しの沈黙の後、彼女はあっさりと頷いた。

「いいわよ」

蓮の顔に、目に見えて喜びの色が広がる。

やはり彼女も思い出してくれたのだ。ここには、二人の最も甘美な記憶が眠っているのだから。

それさえ見れば、必ず自分のもとへ戻ってきてくれるはずだ。

彼...

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