第349章 二十七年前の真実

神崎誠治は頷き、水瀬遥人と共に書斎へ足を踏み入れた。

水瀬遥人がドアを閉めると、二人はリラクゼーションスペースのソファに向かい合って腰を下ろした。

「お茶でもいかがですか」水瀬遥人が尋ねる。

「ええ、いただきます」

水瀬遥人は自ら茶を淹れ始めた。

書斎は静寂に包まれていた。

ただ、湯の沸く音だけが微かに響く。

立ち上る湯気が、二人の間を漂っていた。

神崎誠治はじっと彼を見つめ、やがて口を開いた。「遥人さん、あなたと彩は、ただの上司と部下という関係ではないようですね」

水瀬遥人の静かで端正な顔立ちに、ゆっくりと笑みが浮かぶ。

彼はぐらかすことなく、真っ直ぐに答えた。「ええ、...

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