第359章 水瀬社長は疲れない

「きゃあああっ——」

リビングに鋭い悲鳴が響き渡った。

ソファの上で我を忘れて口づけを交わしていた二人は、その声にビクッと肩を震わせた。

水瀬遥人は咄嗟に神崎彩が羽織っていたシャツの裾を引き下げ、冷ややかな視線をドアの方へと向けた。

神崎彩はすかさずソファの背もたれに顔を埋めた。

社会的な死だ。もう誰にも顔向けできない。

リビングの入り口には、レザーのミニスカートを穿いた女が立っていた。

腰まで届くストレートの姫カットで、両頬にかかる髪にはそれぞれ一筋のピンクのメッシュが入っている。甘さとクールさが同居する風貌だった。

身長は目測で百七十三センチほど。水瀬遥人によく似た切れ長...

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