第360章 水瀬家の男は皆恐妻家、これは家系だ

水瀬遥人はふっと微笑むと、ノートパソコンを閉じ、彼女を抱き寄せて自分の膝の上に座らせた。

そして、ゆっくりと口を開く。

「そろそろ、投資部を君に任せる時期だな」

神崎彩は彼の言葉にハッとした。

本来なら膝から降りようとしていたのだが、その一言で動くことすら忘れてしまった。

彼女は顔を上げ、彼を見つめた。

「冗談でしょう?」

水瀬遥人は面白そうに返す。

「なんだ、昇進したくないのか?」

神崎彩は少し戸惑いを見せた。

「そうじゃなくて……早すぎない?」

彼女が水瀬コーポレーションに入社してから、まだ一ヶ月も経っていない。正確には、あと二日でやっと一ヶ月になるというところだ。...

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