第372章 君を守るため

家路につく頃には、すでに東の空が白み始めていた。

水瀬遥人がハンドルを握る隣で、助手席の神崎彩は今にも寝落ちしそうにうとうとしていた。

水瀬遥人は片手をステアリングから離すと、彼女の頭をポンポンと軽く撫でた。

「俺一人に運転を押し付けて寝る気か? 少しは話し相手になれよ」

神崎彩はもぞもぞと姿勢を変え、彼の方へこてんと首を傾ける。そして、なんとか眠気を振り払いながら口を開いた。

「いいわよ。聞いてるから、話して」

「天音雫が降格した。あいつはこれから七班の班長室に移ることになる。お前も今のオフィスにはいられなくなるから、あいつのために場所を空けてやってくれ」

神崎彩はしばらくぽ...

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