第380章 遥人をしっかり見ておけ

神崎彩は喉まで出かかった言葉を、再び飲み込んだ。

先ほど彼に手を握られた時の、あの温かな感触が蘇る。

このまま彼を放っておくのも、どうかと思えた。

「彩さん、何ぼーっとしてるの? ほら、ご飯食べよ」

高杉進介は彼女の手首を引いてダイニングへ向かいながら、耳元で声を潜めた。

「あの女、とんでもない悪女だよ。一番上の若様を利用して三番目の若様の気を引こうとしたんだけど、相手にされなかったからって、今度は三番目の若様を陥れようとして、一番上の若様を自殺未遂にまで追い込んだんだ。だから三番目の若様はあの女を死ぬほど恨んでる。彩さんも、あの女がまた良からぬことを企まないように、三番目の若様か...

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