第387章 彼女といちゃつきたい

神崎彩は首をかしげた。

――あの商会は「まともじゃない」って話じゃなかった?

薬を盛って、人の欲望につけ込んで、心まで縛りつける。

水瀬遥人がいちばん嫌う手口だ。なのに、どうしてわざわざ接触する?

どう考えても腑に落ちない。

彼はいつだって、何を考えているのか見せない。昨日だって、西園寺グループの件の融資を通していたし。

いったい何を企んでるんだろう。

……まあ、考えても仕方ない。

神崎彩は深追いをやめて、近藤七海と食べながら雑談を続けた。

結局、水瀬遥人は相手と個室で一時間話し込み、神崎彩と七海はその一時間ずっと食べていた。

出てきたのは水瀬遥人ひとり。ほかに誰もいない...

ログインして続きを読む