第461章 すべては彼女の幻想

城を離れる道すがら。

神崎彩は好奇心に負けた。どうしても我慢できず、水瀬遥人に訊く。

「ねえ。あなた、天音雫のこと……結局どう思ってるの? 本当に好きじゃないの? それとも、お兄様のことがあるから――好きになれないの?」

水瀬遥人はわずかに眉をひそめ、彼女を見た。

「その話、前にもしただろ。俺のこと信じられないのか?」

「違うの。信じてないわけじゃなくて……二人の噂が多すぎるから、気になっただけ」

「噂? どこでそんなの聞いた」

神崎彩は一瞬、言葉に詰まる。

近藤七海と高杉進介を売るわけにはいかない。

少し考えて、さらりと責任転嫁した。

「中山副社長が言ってた」

水瀬遥...

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