第465章 怖いのではなく、したくないだけだ

水瀬遥人は数秒だけ様子を見てから、落ち着いた手つきで彼女のショーツをそっと下げ、軟膏を少しだけ絞り出して塗り広げた。

指の腹がやさしく撫でるたび、ひやりとした薬の感触がじわりと沁みる……。

光景だけ見れば、やけに穏やかで、やけに温かい。

――のに。

数分もしないうちに、空気がじわじわと変質しはじめた。

枕に顔を埋めている神崎彩は、耳まで真っ赤になっていく。呼吸もどんどん浅くなり、堪えきれない吐息混じりの声が、唇の隙間から漏れてしまう……。

その声に水瀬遥人の神経がピクリと反応し、手元の力が思わず強くなった。

痛いのに、変に痺れて、神崎彩はまた声を上げてしまう。反射みたいに脚がき...

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