第535章 君が恋しい

水瀬遥人は彼女の指を絡め取るように十指を握り、名残惜しそうに口づけを重ねた。唇も舌も、内も外も、まるで味見するみたいに丹念に。

耳元で囁く声が、やけに甘い。

「神崎彩……最近、してないだろ」

その一言で、神崎彩のとろけかけた頭が、すっと冷えた。

――え、今? 今その気になったの?

もちろん、水瀬遥人が一度“味”を知ってからの欲の強さは、嫌というほど知っている。

下腹部に押し当てられる熱。じりじりと増していく灼けるような欲望が、薄い下着越しに、彼女の入口を探るみたいに擦れてくる。

あの布一枚がなかったら、もう――。

神崎彩は内心で悲鳴を上げた。

だめ、だめだ。絶対だめ。

数...

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