第548章 彼女を尾行する者たち

そう考え直してみても、やっぱりおかしい。西園寺蓮が、わざわざ親切に水瀬遥人へ教えるはずがない。

じゃあ西園寺蓮は、何のために来たの?

まさか――水瀬遥人を騙して、「この子は自分の子だ」とでも言い出すつもり?

それなら、いかにも西園寺蓮が口にしそうな台詞だ。

そんなことを考えていた、そのとき。

書斎のほうから「ドン!」と、鈍い破裂音みたいな大きな物音がした。

神崎彩は慌てて立ち上がり、書斎へ向かう。

扉は開いたままだった。

中を覗き込むと、西園寺蓮が高杉進介に床へ押さえつけられていて、腕は背中側にねじ上げられている。

水瀬遥人はソファに座ったまま、目元に笑みを浮かべているのに...

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