第056章 一緒に解決したい

水瀬遥人は少し驚いたように彼女の顔を見つめた。その眼差しには、驚きと共に複雑な色が混じっていた。

神崎彩はそれに気づかなかった。

それは彼女の無意識の反応だった。

昨夜のことは覚えている。水瀬遥人が助けに来てくれたことも。だが、その後のことは記憶が抜け落ちていた。

水瀬遥人もあえて言及せず、ただ慰めるように言った。「もう大丈夫だ。君を傷つけようとした連中の企みは失敗した。連中に打たれた薬も、催眠薬も媚薬も、すべてきれいに抜けている。体に大きな後遺症は残らないはずだ」

ただし、彼女自身がその手で切りつけた、二筋の傷跡を除いては。

彼の視線は彼女の手首、白く巻かれた包帯へと落ちた。そ...

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