第571章

西園寺蓮は最近、どうにも胸騒ぎがしてならなかった。

神崎彩が、あまりにも長いあいだ彼の視界から消えている。

以前だって彼女は彼を避けていた。だが、それでもパーティーや仕事絡みの場で、たまに顔を合わせることくらいはあった。

それがこの一カ月あまり、まるで人間蒸発だ。

集まりには出ない。業界の席にも姿を見せない。インスタを含めたSNSの更新も、ぴたりと止まった。

西園寺蓮は、鈍い男じゃない。

彼は神崎彩という女を、誰より知っているつもりだった。

理由もなく消えるようなタイプじゃない。

だとしたら――何かが起きた。

あるいは、何かから逃げている。

オフィスの椅子に腰掛けたまま、...

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