第58章 彼女は殺気を纏ってやって来た

第1章

一瞬にして、西園寺蓮の顔から血の気が引いた。

まさか、連絡先を削除されたのか?

信じ難い思いで、今度は携帯電話の番号をダイヤルする。

だが案の定、そちらも着信拒否されていた。

言いようのない不安が、突如として胸を覆い尽くす。

これ以上、ここにはいられない。今すぐにでも彼女を探しに行かなければ。

その様子を見て取った九条莉奈が、すぐに歩み寄って彼の腕に絡みついた。「レンお兄様、どこへ行くの?」

西園寺蓮は冷ややかな表情で答えた。「帰る」

九条莉奈は呆気にとられた。

今日のこの場で、彼が先に帰るなんてあり得ない。

メインイベントはまだ始まってさえいないのに。

彼女...

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