第66章 当然の報い

今日もまた、彼は彼女を救った。

水瀬遥人は無言で軽く頷いた。

そして、彼女の腕にこびりついた乾いた血痕を一瞥すると、宮本エレナに短く告げる。

「彼女を病院へ連れて行け。傷の手当てをさせるんだ」

宮本エレナは反射的に頷いた。

病院へ向かう車中、宮本エレナがハンドルを握り、後部座席には神崎彩と橘薫が並んで座っていた。

全てが終わった。神崎彩は心身ともに疲れ果てていた。

彼女は橘薫の肩に頭を預け、窓の外に浮かぶ冴えた月を無言で見つめている。

橘薫は彼女を抱き寄せ、痛ましげに慰めた。「もう大丈夫。大丈夫よ、全部終わったんだから」

宮本エレナが興奮冷めやらぬ様子で口を開く。「今日は本...

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