第72章 水瀬社長「ドアを閉めて、服を脱いで」

濡れた髪から滴り落ちる雫が、鋭角的な顎のラインを伝い、鎖骨の窪みに一瞬留まっては、バスローブの襟元へと吸い込まれていく。

歩くたびに胸元がはだけ、引き締まった胸板が覗く。そこに残る数粒の水滴が陽光を弾き、まるで砕いたダイヤモンドを冷ややかな白い肌に散りばめたかのように煌めいていた。

彼はリビングに入ると、ソファに掛けてあったタオルを手に取り、髪を拭い始めた。袖口が肘まで滑り落ち、流麗な筋肉のラインを描く腕が露わになる。

その所作の一つひとつが、抗いがたいほどの色気を放っている。あまりに刺激が強すぎる。

神崎彩は直視できず、そっと視線を逸らした。

だが、すぐに警戒心が頭をもたげる。シ...

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